
多すぎても
少なすぎても
うまくは続かない
どんなに良いものでも
行きすぎれば
毒になる
まじめすぎても
きっちりしすぎても
心が
こわれてしまう

すべては
バランス
経験した人にしか分からない
いい塩梅があります
それは
短い時間では
つくれません
時間をかけて
育っていくもの
良い土地もまた
何億年という時間を経て
今の姿になりました
その長い時間の中で
水がめぐり
土が育ち
自然の中で
いい塩梅が
出来上がってきたのだと思います

火山や地層がつくる大地
そこに降る雨
しみこみ 湧き出る水
その水が
植物を育て
食となり
人の身体へと入っていく
身体の奥へと
静かにしみわたり
やがて
呼吸となり
声となり
言葉になる前の想いは
その土地に響く
ひとつの音となる
古くから
受け継がれてきた詩もまた
各地に伝わる唄も
この流れの中で
生まれてきたのかもしれません
長い時間をかけて
生まれるものには
深いうまみや
目には見えない力が
宿っています

たとえば
昔から受け継がれてきた漬物もまた
同じように
時間とともに変化しながら
育っていく食のひとつです
その土地の空気や水とともに
人のひと手間が重なりながら
ゆっくりと味が深まっていきます
けれど今は
人工的に作られた食べものが増え
人がもともと持っていた
このくらいが
ちょうどいい
そんな感覚も
少しずつ
鈍ってきているのかもしれません

その土地の力を生かしながら
土地と食と人が
いい塩梅のまま
循環していくこと
無理に広げることでもなく
急いで大きくすることでもない
土地の恵みをいただき
身体をととのえ
心がほどけていく
瑞喜菓は
このめぐりの中で生まれる
小さなひとしずくです
その流れが
あたたかく
やわらかく
ひろがっていきますように
